OMEGA SEAMASTER RAILMASTER 220.10.40.20.06.001


< スペック >
機械式(自動巻、手巻可) 秒針規制あり Cal.8806(35石)、25200振動/時(7振動/秒)
Ref.220.10.40.20.06.001
15,000ガウス以上の耐磁性能
両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラス風防
15気圧防水

< レビュー >
2023年購入
シチズン プロマスターが帯磁してしまい、SINN 603 EZM3では軟磁性素材のせいなのか、消磁器を使用しても消磁できず、タブレットで帯磁するかどうか確認が取れずにいました。
耐磁性に優れた機械式腕時計を探そうと、色々ネットで調べていたところ、SINNと同じような軟磁性素材を使用した有名なIWCインヂュニアやBALL WATCHの様々なモデル、ROLEXミルガウス、OMEGAやTUDORのマスター クロノメーター認定を受けたモデルがヒットしました。
特にマスター クロノメーター認定をクリアした超高耐磁性を持つ時計に興味が沸きました。
OMEGAは1950~1960年代に製造されたCal.26x・28x系の30mmキャリバーやCal.55x・56x系の自動巻キャリバーのパーツを現在でも生産してくれている良心的なメーカーの一つです。過去に手巻のCal.283、Cal.613や自動巻のCal.564、Cal.565を積んだ時計を持っていましたが、パーツを生産してくれていたおかげで機能が回復しました。
さらに2007~2008年くらいの時に、とうとうオメガからコーアクシャル脱進機を持つ(それまでは雑に言ってしまえばETA社のムーブメントにコーアクシャル脱進機を付けたもの)完全オリジナルムーブメントの両持ちのテンプ受け(ブリッジ式のテンプ受け)を持つCal.8500が出た!という気持ちがあったのに買えず(その当時はまだ耐磁性はなかったはず)仕舞いだったというのもあり、今回はオメガの時計に絞り込み、シンプルなノンデイトのレイルマスターにしました。


竜頭にはオメガマークが。



裏蓋はANTI-MAGNETIC、15,000 GAUSSと刻印されています。どうでも良いことですが、シーホースの目がイヤーンという目(><)に見えます。


思い出話は置いておいて、今回は新品を購入しました。文字板の材質は真鍮が一般的ですが、このレイルマスターはステンレスだそうです。5年保証なのは今時?みたいです。金属ブレスレットは全てつや消しで落ち着いています。他のモデルは一部鏡面仕上げだったりしたので候補から外れました。金属ブレスレットモデルなのでブレスレットのサイズ調整をしなくてはいけません。前回のSINN 603 EZM3と同じネジ式のピンでコマを外すのですが、全く外れません。


問題となっている、外れないネジ、ネジ…


ネットで色々調べてみたところ、接着剤でくっついているということが書かれたホームページを見つけました。困ったなと思い、メーカーサイトにあるOMEGAカスタマーサービスに問い合わせをしました。
問い合わせをした内容を簡単にまとめますと、「時計のブレスレットの調整をしたいのですが、コマを外せません。どのように外すのでしょうか?自分自身でできない場合は、東京カスタマーサービスの方に持ち込みをしてもよろしいのでしょうか?」といった感じで。
土曜日の夜に問い合わせ、月曜日の昼には返事が来ました。その内容は、
「弊社製品のブレスレット調整をご希望の場合は、弊社カスタマーサービスにご用命いただければ幸いでございます。お客様ご自身でコマの取り外しを行うことは、パーツ破損につながる恐れがあるため、大変恐れ入りますが推奨しておりません。」
とのことでした…
確かに破損とは言えないですが、ネジ山を少しナメてしまいましたし…
さらに「【来店受付に関しまして】弊社のカスタマーサービス窓口(東京・名古屋・博多・札幌の計4か所)に時計をお持ち込みいただけましたら、混み合っていなければ20分前後で無償にてコマ外しをさせていただきます。」
とのことでした。一番近い場所は銀座にある「東京カスタマーサービス窓口」なので、そこへ持っていくことにしました。事前に電話で予約等は受け付けているのか聞いたのですが、やっていないとのことでした。
20時までやっているので仕事帰りに寄ることにしました(他メーカーのカスタマーサービスセンター等は17時とか早く終わってしまうので、こうやって遅くまでやってくれていると助かります)。平日の夜の為か、着いた時は自分を含めて2人しかいませんでした。
受付で事情を伝えて、どれくらいのサイズにするか緊張しながら測定して貰い、コマ調整をして貰うことになりました。最初に外した分ではゆるくて、再度もう一コマ外して貰うことになりました。一発で上手く合わせるのは難しそう…
結構前に行った内容だったので記憶が曖昧な部分もありますが、受付の人に色々聞いたところ、やはり接着剤でネジが付いているとのこと。接着剤で付いているのは外れないようにする為とのこと。もし途中できつくしたりゆるくしたりしたい時はどうしたら良いのか?自分ではできないのか?と聞いたところその都度持ってきてくださいとのことでした。
今回、この時計を買った経緯は普段タブレットを使用していて時計の磁気帯びに悩んでいて、耐磁性があるものが欲しかったからです。ですが、この時計も新品時で家に届いた時は僅かに?方位磁針の針が動きました。気になっていたので混んでいなかったのもあって受付の人にそのことを伝え、診てもらうことになりました。しばらくして受付の人が言うには「技術者から聞いた話では機械が磁気の影響を受けないので問題ない」というような話をしてくれました。この辺の話も時間が経ってしまって文言は少し曖昧です…すぐこのページを作れば良かったのですが…
この言葉を聞いて安心しました。他メーカーが少しずつ耐磁性の時計を出していますが、遅いような気がします。オメガは現行のほぼ全モデルが超高耐磁性になったのですから、今の時代に合わせた時計をいち早く出したことは素晴らしいことだと思います。
場所柄、ニコラス・G・ハイエック センター の5階にあるので、眺めが良かったです。
部屋も広々としていて、今まで行った丸の内にあるセイコーウォッチお客様相談室やロレックスサービスセンター東京とはまた印象が違います。
撮影しても良いか確認したところ、大丈夫とのことでしたので、人がいないところを撮影しました。OMEGAのマークが入った受付部分は人がいるので撮影を差し控えました。
窓ガラスから反射して僅かにOMEGAと文字の入ったブースが見えますでしょうか…白を基調としたすっきりした部屋でした。木製のキリンがいて、植物が壁に植えてありました。植物は造花ではなく本物です!




今回は時計よりOMEGA東京カスタマーサービス窓口の画像の方が多くなってしまいました…


2023年5月現在のメーカーホームページに記載されているスペック等
説明
1957年に誕生した「オメガ レイルマスター」は、鉄道や磁場の近くで働く人のためにデザインされた、シンプルで実用的、そしてエレガントな時計として知られていました。その革新の精神を受け継いで現代に誕生した、新たな「レイルマスター」です。

ステンレススティール製のシンメトリックな41mmのケースに収められ、ケースバックにはウェーブ模様で縁取られたデザインが施されています。グレーのダイアルは縦方向にブラッシュ加工が施され、ヴィンテージ風のスーパールミノヴァが塗布された、ブラッシュ加工のステンレススティール製の針およびアワーマーカーが配されています。転写された 「Railmaster」のベージュの文字が、クラシックな印象を与えます。

総サテン仕上げのステンレススティール製ブレスレットは、ケースと一体化したデザイン。ケースバックは、文字の向きを固定することができるナイアードロック(特許出願中)が特徴です。オメガ コーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー8806搭載。スイス連邦計量・認定局(METAS)認定、15,000ガウスの耐磁性能を備えた最高水準のタイムピースで、オリジナルの「レイルマスター」の優れた耐磁性能を引き継いでいます。

※ここで間違いを一つ見つけました。41mmのケースではなく、このレイルマスターは40mmです。ケース項目には40mmと記載されています。

機能
ねじ込み式リュウズ
クロノメーター
マスター クロノメーター認定
超高耐磁性能ムーブメント

ケース
おおよその製品総重量: 149 g
ラグの間のサイズ: 20 mm
ラグを含めた縦方向の長さ: 47.0 mm
厚さ: 12.7 mm
ケース: ステンレススティール
ケース直径: 40 mm
防水: 15 気圧 (150 メートル / 500 フィート)

ダイアル&クリスタル
ダイアルの色: グレー
クリスタル風防: 両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラス

ブレスレット
素材: ステンレススティール
クラスプの種類: バタフライクラスプ

スイス製
オメガは誇りをもって、制作する時計すべてに“Swiss Made(スイス製)”のマークをあしらっています。この言葉は極めてシンプルでありながら、何世紀にもわたって育まれ、世界が認める卓越性の象徴を示す品質基準を保証しています。

5年保証
全てのオメガウォッチには、材質上または製造上の欠陥の修理を対象とする5年保証が提供されます。保証の条件および制限については、取扱説明書をご参照ください。

マスター クロノメーター認証済み
優れた精度
クロノメーター認定のさらにその先へ
オメガのマスター クロノメーター ウォッチは、2度に渡るテスト、認定を受けています。初めにムーブメントはスイス クロノメーター検定協会(COSC)によるテストを受け、日差-4~+6秒以内の精度基準を満たしていることを確認します。次に、時計とムーブメントはスイス連邦計量・認定局(METAS)が定めた8つのテストを受け、日差が0~+6秒以内であることを確認します。

少ないメンテナンス
メンテナンス間隔の長期化
すべてのマスター クロノメーターはコーアクシャル エスケープメントを搭載し、これによりムーブメント内の機械的制約が低減されます。これにより、わずかな注油で十分になり、メンテナンスも長期間不要になりました。すべての機械式ムーブメントは、定期的なメンテナンスが必要ですが、オメガ マスター クロノメーターは、メンテナンス間隔が他の多くの腕時計よりも長い期間です。

耐磁性
独自の耐磁性素材
携帯電話やハンドバッグの金属製クラスプ、ノートパソコン、MRI、電磁調理器、自動ドアなどによって時計は日々磁場に晒されており、それが性能に影響することがあります。1日に数分以下の偏差が永続的に生じるリスクを回避するために、オメガは、最高レベルの磁場に耐えうる耐磁性素材を使用したシリコン製ヒゲゼンマイなどの部品を使ったムーブメントを開発しました。

耐久性
オメガの腕時計は最高水準で設計され、そのように認定されます。マスター クロノメーター ウォッチとなるには、まず8つの厳格なテストに合格する必要があります。オメガは、精度と耐磁性、パワーリザーブ、防水性についてテストを行い、ウォッチ全体の品質を5年間保証します。

耐衝撃性
認定を受けるための手順の中で、オメガの時計は究極の環境でのテストを受けます。そのひとつに、衝撃に対するテストがあります。ひとつひとつのタイムピースの信頼性、そして、激しい衝撃を受けた後でも精度が保たれることを確認するテストです。すべてのオメガのタイムピースは、硬い木製の床への1メートルの高さからの落下時に相当する衝撃に耐えられるようデザインされています。標準的な150gのタイムピースの場合、この落下に伴う急な加速により、最大5,000Gの重力加速度がかかることになります。

防水性
時計を完全に水中に沈め、既定の耐水圧まで徐々に圧力をかけていきます。オメガでは時計に対して通常の基準を超える性能を課しており、すべてのタイムピースの耐水性検査は水中で実施しています。

ステンレススティール
時計製造素材として最も広く使われているステンレススティールは、美しさと耐久性、そして手頃な価格を実現します。オメガが使用するのは316Lステンレススティールです。ステンレススティールは優れた耐食性で知られ、磨き上げることで非常に美しい輝きが生まれます。この素材は、ダイビングや自然の中でのスポーツのような負荷の高い状況で使用されるタイムピースに適しています。

サファイアクリスタル
タイムピースの細やかなディテールを存分に楽しめるように、オメガは耐傷性に優れた人工サファイアクリスタルに無反射コーティングを施して使用しています。サファイアクリスタルには、機械加工と仕上げのプロセスに入る前に、ベルヌーイ法(火炎溶融法)という処理が施されます。この処理では酸水素炎を用いて原材料を溶融し、液滴を結晶化させて円筒状にします。こうして作られたサファイアの結晶はモース硬度で9という卓越した硬度を持ち、ほぼ完璧な耐傷性を備えているため、遮るもののない視認性を常に保証します。

ムーブメント
キャリバー オメガ 8806
コーアクシャル エスケープメント搭載の自動巻きムーブメント。METAS認定のマスター クロノメーター。15,000ガウス以上の耐磁性能。シリコン“Si14”製のフリースプラングテンプ、両方向巻き上げ式ローター。アラベスク調ジュネーブウェーブが美しいロジウムプレート加工が施されたローターとブリッジ。
55時間 パワーリザーブ
自動巻き
振動数 3,5 Hz

と記載されていました。


ホーム